
マウロスカルニケはもうナイスなミドル(若しくはシニア) な年齢ですが、未だにビンテージウェアが大好きです。
インナーつきのデニムのカバーオールや、色褪せたダッグ地のパンツ、虫食いやホツレが所々にあるローゲージのニット、ヨレヨレだけど絶妙な配色のネルシャツ等…
しかし、デーモン閣下風に表記すると100000041歳。流石にTPO関係なく清潔感は欲しいところ。
それでもやはり好きなものは好きだ。
好きな服をきてるーだーけ。悪いことしてないわ。
そんな想いを持つビンテージラヴァーな諸兄も多いと思い、私が現在ビンテージウェアを着用しつつ、
会社の飲み会に参加しても、保育園のお迎えに行っても、目上の人との会食(これはもちろんカジュアルな場に限りますが) に臨んでも嫌な顔をされることなく、
むしろ好意的に受け入れられるために心がけている一つの方法を発表したいととおもいます。ずばり、
ボタンダウンシャツを着る。
それだけ。

たったこれだけで、デニムジャケット・ライダース・ハンティングジャケット・ローゲージニット・ウールベスト、何ならネルシャツだって品よくオシャレにまとまります。
色はまずは白。形状記憶やノンアイロン等の加工が施されていない物でコットン100%又はリネン混の物を。
2番手、3番手にシャンブレーやストライプを控えさせておくと着こなしの幅がぐっと広がります。
最近はユニクロや無印良品でも形の良い、フィット感も選べるシャツを扱っていますが、アメリカンカジュアルをアメリカントラディショナルに変化させ、更に清潔感も上乗せするとなると、やはりシャツにはきちんと投資して、本当に良いものを選びたいところです。
そこで、ここでは王道のブルックスブラザーズ以外のメイドインUSA、こだわりの3メーカーのシャツをご紹介します。
インディビジュアライズドシャツ

インディビジュアライズドシャツはフルオーダーも可能なので年代的な雰囲気は特定できませんが、3メーカー中1番の高級ライン。襟のロールの形なんかもう素晴らしいの一言。あんまりシャツに詳しくなかったマウロスカルニケも着た瞬間にこれはすごいものだとすぐに分かりました。
予備知識なしで出会って着た瞬間にこれはす違う、と肌感だけで伝わるというのはすごいことです。歴史も3メーカー中1番古く、縫製も1番手がこんでいます。(各メーカー縫製は独自の物があり、もちろんどれを選んでもハズレはないですが、技術的に別格かと)
スリムフィットを着ても無理に若作りしているような雰囲気にならないし、スタンダードフィットでもかなりやせ型の私が着ても、まったく野暮ったくならない。
余程サイズを間違わなければどう着ても様になる、シャツとしての個性が良い意味で1番感じられる、
故にビンテージデニムなんかと合わせると非常に効果的に大人っぽさと清潔感と只者じゃない感を演出してくれます。
歴代大統領の愛用者も多数。ビンテージファブリックの復刻等も手掛ける。3メーカーの中で最高級。


ギットマンビンテージ

1978年創業。1番カジュアル向け、かつビンテージラヴァーの心に響くメーカーはギットマンビンテージかと思います。
ハンガーループや襟の後ろのボタン(チョークボタンっていうんですって)、小さめの襟、ビンテージファブリックの使用等、ビンテージウェアと相性が良いディティールが盛りだくさん。
古着屋で見つけたペンデルトンのビンテージネルシャツを、そのまま品よく、清潔感溢れる仕様にしてくれたような親しみやすさがあります。白シャツを選んでも、奇抜な柄物を選んでも楽しめる、素敵なメーカーです。

GITMAN VINTAGE ギットマンヴィンテージ 半袖シャンブレーBDシャツ/BLUE CHAMBRAY

GITMAN VINTAGE (ギットマンヴィンテージ) L/S BD SHIRT- CHAMBRAY シャンブレーシャツ メンズ
アイクベーハー

アイクベーハーにもハンガーループと襟の後ろのボタンがありますが、こちらはギットマンビンテージに比べて全体的な作りが新しめ、
ビンテージラヴァーに分かりやすく表現するなら、前者が60年代くらい、後者は80年代くらいの雰囲気。もちろんフィット感にもよりますが…。
マウロスカルニケは最近ここのフリーダムフィットを少しゆったり目に着て小さめのベストを合わせるのがお気に入りです。
袖がゆったり目でおじさん臭いが、すっきりしているという絶妙なシルエットが作れます。
こちらはギットマンビンテージ程のカジュアル感はなく、柄物というよりは白シャツかシャンブレー、綺麗目の良い作りのシャツを分かりやすく取り入れたい、という方におすすめです。マチの部分や襟の型崩れを防ぐステッチ等、独自のディティールも満載。
お値段も3メーカー中いちばんお手頃です。

アイクベーハー IKE BEHAR #MF1301N2 L/S B.D WITHOUT FLAP OXFORD SHIRT 長袖オックスフォード B.D.シャツ

勇気を出して、パンツにイン。
着こなしのコツとしては、シャツをパンツにインする事を恐れない、そして洋服を着る際の基本形はシャツ、ベスト、ジャケット、コートという形だと理解する事です。
もちろん最近のシャツは裾を出しても様になる位の着丈に作られていますので、カジュアルさを出すときにはそれもありですが、
パンツにインも選択肢のひとつに加えても基本形さえ理解していれば難なく着こなせるはずです。
私の周りの同世代ビンテージラヴァーたちはシャツをインする事にかなり抵抗がある人が多いです。
そして、休日の服装がジーンズにスニーカー、スウェットにパタゴニア、辺りで落ち着いてきています。わるいことではないですよ。ただ、世代的にスーツ以外の綺麗目な服装が苦手な人が多いR35。
お気に入りのデニムジャケットで会社の上司と会うと妙な顔をされてしまったり、
ヘビーデューティなハンティングジャケットを着ていたら、若いお嬢さん方に眉をひそめられたりと、
苦渋を味わい綺麗目アウトドアブランドと、色落ちの少ないデニムでお茶を濁していたら、いつの間にか洋服を選ぶ楽しみを忘れてしまった。
なんてことになっているのならば、すごくもったいないなと。
服が好きだ。それも、ビンテージウェアが大好きだ。しかし、年齢的に清潔感が…
じゃあ、かっこいい、清潔感のある、胸を張って着られるものと組み合わせればいいじゃないか?
はい、そこでボタンダウンシャツ。
ジーンズ、ボタンダウンシャツ、パタゴニアレトロX、ビンテージのツイードジャケット。オックスフォードの革靴、若しくはジャケットかパタゴニアの色を考えてニューバランス辺りのスニーカー。
コーデュロイパンツ、ボタンダウンシャツ、ウールベスト、ハンティングジャケット。ハイカットのスニーカー、若しくはワークブーツ。
ジーンズ又はコーデュロイパンツ又はハーフパンツ、ボタンダウンシャツ、(スウェット) ビンテージデニムジャケット。オックスフォードの革靴かハイカットのスニーカー。
カットオフのビンテージデニム、(コーデュロイのブッシュパンツのハーフカット) ボタンダウンシャツの袖まくる。オックスフォードの革靴かローカットスニーカー。
以上、オールシーズン、ボタンダウンシャツを中心にコーディネイトを組み立てていけば、カジュアルだけれども、
大人の身だしなみを意識していますよ、と、もっと言うと、きちんとした身だしなみのハズシとしてビンテージウェアをチョイスしていますよ
と(本当はビンテージウェアが主役だとしても) いう上級オシャレさんみたいな立ち振る舞いが可能です。
洋服選びが楽しくて仕方がなかったあの頃の興奮をもう一度、着ていないけれど、どうしても手離せないビンテージウェアと共に味わってみませんか?
