美味しいコーヒーを自宅で楽しむ。しかしコーヒー屋さんを選ぶ基準がわからない。そんな時は…

どうも、マウロスカルニケです。

急激に増えてきた『自家焙煎』 のコーヒー店。自宅でより美味しいコーヒーを淹れるにあたり、お店を選ぶ楽しみが増えた半面、選択肢がありすぎると選べなくなってしましますよね?

そこで元コーヒー屋のマウロスカルニケが本当にこだわりがすごいコーヒー屋さんを選ぶコツをお教えします。

では、さっそく目次。

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先ずは良いコーヒー屋さんの基準とは?

自宅で極上の一杯を淹れるのであれば、先ずは品質の良いコーヒー豆を手に入れる必要があります。

どれだけ素晴らしいい器具を揃えて、どれだけ抽出の腕を磨いても、品質の良いコーヒー豆が無ければ美味しいコーヒーは飲めません。

それでは、品質の良いコーヒー豆を手に入れるために、良いコーヒー屋さんを選ぶ基準をご紹介します。

1.自家焙煎であること

店内に焙煎機がどーんと鎮座しているだけで、凄味がありますね。

大きなサイズの20㎏釜、10㎏釜、最近は3㎏や1㎏の小さな焙煎機を数台並べて細かく焙煎しているコーヒー屋さんもあります。

熱風式、半熱風式、直火式と、大きく3種類に分けることが出来ます。

熱風式はコンピューターで細かく設定ができて、焼きムラも少なく大量焙煎に向いています。

以前は豆の個性が出にくいとの理由でスペシャリティコーヒーを扱うコーヒー屋さんには敬遠されがちでしたが、最近の物は技術も進歩して、焼き上がりのクオリティーも高いそうです。

ただ、豆の個性を引き出す、という点ではやはり直火式に軍配が上がるようです。

直火式はドラムに小さな穴が開いていて、バーナーからの火が直接豆に当たります。

コーヒー豆もお魚を焼くときと一緒で、強火で遠火が良いとされるため、こだわりのコーヒー屋さん達は、火力を上げる為、バーナーの数を特注で増やしたり、ドラムとバーナーの間隔をカスタムしたりと試行錯誤をして自分の表現したい味が出せるように、こだわっているようです。

直に火が当たることで、より香ばしい香りが、又、遠火でじっくり時間をかけて(熱風式の約3倍) 焼く、人の手による微調整、(職人技とでもいいましょうか) が出来るので、個々のコーヒー屋さんの狙った味を出すにはうってつけの焙煎方法です。

もちろん扱うには熟練の技術が必要とされます。

後ほどご紹介するコーヒー屋さんは全て直火式で焙煎しているコーヒー屋さんです。

半熱風式は穴の開いていないドラムに直接火を当てて焙煎する方法で、フライパンで豆を煎ると言うと想像しやすいかと思います。

直火よりも技術を必要とせず、熱風式よりも豆の個性を出しやすい、よく言えばいいとこどりの焙煎方法です。

他にも炭焼式等ありますが、あまり浸透していないので割愛させていただきます。

2.扱っているコーヒー豆が、生産地域・農園・品種・収穫方法・乾燥処理方法が明確なコーヒーであること。

スペシャリティコーヒー(国際的なカッピングの基準で80点以上のスコアを出すコーヒー、全体の5%程) と、よく耳にするかと思いますが、日本で自家焙煎でやっているコーヒー屋さんが扱っている豆は、ほぼ100%スペシャリティコーヒーです。

みんなコーヒーが好きでこだわってお店を開いているわけですから、当然と言えば当然のことなのですが、最近は他の国の需要も上がってきていて、なかなか良い豆を仕入れることが難しくなってきているようです。

日本の商社が海外の商社に競り負けるようになってくれば、もちろん供給不足になってしまいます。

あと数年もすれば、ひょっとしたらスペシャリティコーヒーを扱えるお店が少なくなってくるかもしれません。

しかし、個人で、又はいくつかの個人店が集まり、現地を訪れ新たな農園を開拓し、農園主とパートナーシップを結び豆を直接仕入れているコーヒー屋さんや、

NPOに参加して現地に赴き、コーヒーの生産を指導して高クオリティーなコーヒーを生産する農園を作ったりしているコーヒー屋さんもありますので、すぐに美味しいコーヒーが飲めなくなってしまう、という程の危機ではないように思います。

こだわり続ける人間がいる限り、全く無くなってしまうことはきっと無いでしょう。

前置きが長くなってしまいましたが、スペシャリティコーヒーというざっくりとした括りでは、他店との差別化がしにくく、よりこだわりの強いコーヒー屋さんは、もう『農園』 やその国の『地域』 等でコーヒーを選ぶ時代になってきているようです。

スペシャリティコーヒーの中でもさらに特別なコーヒー、というわけですね。

例えば…

コロンビア

ウィラ県

○○農園

標高1600m~

農園主 ○○

ティピカ種

完熟豆を手摘み後、ウォッシュド精製、アフリカンベッッドで天日乾燥

等…開示できる情報が多い程、そのコーヒー屋さんの本気度が伝わってくると思います。

品種による味の特徴や、精製方法、乾燥方法での味の違い、標高差やその土地特有の気候が豆にどのような影響を与えるのか? 

同じ地域の農園でも日照条件の違いから特にこの区画に植えた木から採れる豆は品質が良い、ではそのより良い豆だけで作ったロットは味の違いを感じられるか?

同じ農園の同じ区画で育った、違う品種のコーヒー豆の味を比べて品種ごとの特性を明確にする等…

直接農園を訪れ、農園主とコーヒーについて語り合い、お互いの知識を持ち合ってより良い物を作る…

等々、他店との差別化が明確に出来ているコーヒー屋さんを後ほどご紹介します。

3.焙煎日が明確であること。

コーヒー豆は焙煎した後、焙煎度合いや豆の特性にもよりますが、2~5日くらいが程よくガスも抜けて味も出る『飲み頃』 になり、その後はどんどん風味が失われていき、油分が酸化し始めるとえぐみや不快な香り等が出てきます。

焙煎日の表記、又は明確な答えは、コーヒー屋さんの義務と言っても過言ではありません。

4.質問にきちんと答えてくれること。

2.や3.でも触れましたが、焙煎日に対する真摯な姿勢や、コーヒーの知識は、きちんと質問に答えてくれるかどうかで分かると思います。

コーヒーは舌と頭で味わうもの。

こだわりのコーヒー屋さんの豊富な知識に触れればより一層、コーヒーが美味しく感じられると思います。

彼らは皆コーヒーに対して非常に熱心なので、こちらが思っている以上の知識を提供してくれるでしょう。

5.店内が清潔であること。

食品を扱う業態である以上、ここがいちばん大事なところだと思います。

きれいな環境を作らないと、きれいな仕事はできない。

コーヒー屋さんは意外と散らかるし、けっこう汚れます。

焙煎機周りは生豆や煎り豆、焙煎の工程で出るチャフと呼ばれるカスが散乱しがちです。

コーヒーの油分で手や服も汚れます。

グラインダーを使えば微粉や粉ですぐに周りが茶色くなってしまいます。

コーヒー屋さんを本当に清潔に保とうとするとかなり大変なのです。

良く手入れされた、ピカピカの焙煎機やグラインダーがあれば、そのお店はかなり衛生面で信頼できると思います。

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こだわりのコーヒー屋さんとはどんなことに取り組んでいるのか?

「コーヒー豆は生鮮食品」 と、以前勤めていたコーヒー屋さんで教えられました。

生豆の状態での保管・管理方法や焙煎後の豆の保存方法が重要、と言う事です。

お店での生豆の保管方法は大体どこも似たようなもので、床に麻袋のまま置いてある、あるいはすのこの上に置いてある、というところでしょうか。 これは、余程湿気が多い、水分が直接麻袋にかかる恐れがある等でなければ、特に生豆に深刻なダメージを負わせる原因にはならないようです。

それよりも問題視されるのは、輸送期間中の生豆の状態です。

コーヒーの生豆は現地でパッキングされ、コンテナに乗せられ、船便で数か月かけて日本に届きます。

隙間だらけの麻袋に直接生豆を60㎏程入れて、パレットに積み上げ、荷室にそのままの状態で数か月。

もう10年以上前の話になりますが、以前勤めていたコーヒー屋さんで焙煎を担当していた先輩から、

同じロットのタンザニアの味が、どう焙煎しても安定しない、商社に調べてもらったら、

パレットの内側に積んであるものと、外側に積んであるもので品質に差が生じたのかもしれない、一番外側にあった麻袋でも、袋の内側と外側の生豆で劣化具合に差が出てしまうかもしれない、と回答が返ってきたという話を聞きました。

真偽のほどはさておき、こんな会話がなされる位、船便での輸送は生豆にとってのリスクが大きいのでしょう。

現地でオークションにかけられ、高値で取引された生豆も、こんなリスクを負って輸送されてしまっては競り勝ったコーヒー屋さんも、現地で愛情込めて育てた生産者も報われません。

最近では麻袋の内側に温度や湿度から生豆を守るビニール袋を被せる、10㎏単位で真空パックにする、リーファーコンテナ(ワイン等温度変化に味が左右されやすい食品を定温輸送するコンテナ) を手配する等、輸送手段にも配慮がなされるようになってきています。

こうした動きには少なからず日本のコーヒー屋さんも関係しています。

より良い物を。という考え方をもったコーヒー屋さんで買うコーヒーはやはり生豆の保存、焙煎技術、知識、サービス等抜かりなく、最上の物と言えるのではないでしょうか?

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より良い物をという考え方と、そうでない考え方

焙煎後の『ハンドピック』 と呼ばれる作業があります。これは焙煎後のコーヒー豆のなかにある、未熟な豆や割れた豆等を手作業で選別して捨てていく作業です。

勿論味に影響があるからやるのですが、やった分だけせっかく焙煎して仕上げた商品が目減りしてしまうので、この工程を端折る、又は十分に行わないコーヒー屋さんもあります。

焙煎後、3日以上経過してしまったコーヒーはお客様に売らない。()マウロスカルニケはコーヒー屋さんを数件、渡り歩きましたが、お店によっては焙煎後ひと月くらい経過したコーヒー豆を平気で売っているところもありますし、

生豆を計量して全自動の焙煎機に入れてボタンを押す、20分経ったら、はい、焙煎したばかりの新鮮なコーヒーですよ、なんて言って売っているところもあります。

勿論商売ですのでとやかく言うつもりはありませんが、同じお金を払って買い物するならば、より良い物を、という意識を買い手も持ちたいですよね。

生産者とのつながりや、輸送方法、生豆の保管、明確な焙煎日、焙煎の技術、焙煎後のコーヒー豆の保存方法、コーヒーに対する知識と愛情…

喫茶サービスもあるお店ならば、抽出の技術や理論、そして何より清潔なお店であること。全てをクリアしているお店、となるとやはり限られてくるのではないでしょうか?

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おすすめのコーヒー屋さん

最後にマウロスカルニケが信頼のおける、愛してやまないコーヒーロースターをご紹介します。

リンクを貼るだけにしておきますので、気になったところはHPを見てみてください。

ネットショップで購入できるところばかりなので、そちらから購入するのも良いと思いますが、

もし近くにある、又は行けるくらいの距離であれば、是非、一度は足を運んでみてください。

きっと今までに体験した事のないレベルのコーヒーと出会う事が出来ますよ。

1.堀口珈琲(千歳船橋)

2.カフェ テナンゴ(都立大学)

3.ヤルクコーヒー(西永福)

4.mui(元住吉)

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